開催趣旨

2001年の21世紀の幕開けとともに、世界的に広がっている途上国を主体としたIT(情報技術)産業革命は、大きなうねりとなって巨大なエネルギーを発散しています。特に中国では、2000年代に入ってから科学技術の研究が急進的に進展し、国際的な水準の企業も数多く生まれてきました。かつて先進国にとっての中国の魅力は安価な労働力であり、多くの日系企業、先進国企業が中国に製造拠点を移転してきました。しかし近年は中国の技術力が力を付け、豊富な人材とあいまって新しい市場開拓の取り組みを始めています。依然として技術開発で優位にある日本ですが、これから大きな発展を秘めている中国との関係は目を離すことのできない大きな関心事の1つとなっています。
今回のシンポジウムでは、元駐日英国大使であるジョン・ボイド氏による第3国の視点からの日中協力の意義と価値に関する基調講演をしてもらいます。さらに中国の産学連携活動と研究開発でトップクラスとして評価されている上海交通大学の張傑学長、及び日本の最先端科学技術を担うタカラバイオ社の仲尾功一社長による基調講演が続き、日中の科学技術の現状認識をお話していただきます。
続いて中国で活躍している日本産業界の方々から中国との技術協力、技術提携の在り方に関する具体的なお話をしていただき、それを踏まえて、かつて産業力、技術力で世界に貢献した日本が今後新しい国際貢献をするための取り組みについて広く議論を展開することにしています。

 

開催概要

日 時 2011年3月2日(水)10:00~17:00
会 場

国連大学ウ・タント国際会議場(東京都渋谷区神宮前5丁目53-70)

主 催 科学技術振興機構 中国総合研究センター
後 援 財団法人 日中経済協会、文部科学省
定 員 300名
参加費 無料 (要事前登録)
言 語 日英中同時通訳付き